サービスと利便性向上を目指して
渡辺商店は、長野県小諸市に拠点を構えて40数年となります。主に産業廃棄物の中間処理業者として地域のゴミ回収、資源のリサイクル処理等を営んできました。
弊社の事業は、環境問題と非常に密接つながっています。ですので、昨今、注目されている「持続可能な社会づくり」に貢献できているか?ということを会社として、当事者として真剣に考えるようになりました。
- これまでの事業運営のままでよいのか?
- 改善すべき事はないのか?
- 何か新しい試みを行う必要があるのではないか?
そして、事業のさまざまなことを見直しました。これまでおざなりにしてきたことに目を背けず、真剣に向き合っていこう、お客様との距離を縮めて、もっと身近な存在になっていこうと決めました。
働く人・お客様、どちらにもイメージが良くない産廃業界
正直、一般的に私共の業界の印象は、決して良いとはいえません。環境省の調査では、産廃業界も自身のイメージアップを強く望んでいる結果になっています。
平成23 年度産業廃棄物処理業実態調査業務報告書
「産業廃棄物処理業の活性化に向けた国への要望」より
また、同調査の「産業廃棄物処理業活性化に関するその他の主な意見」では、『違法業者の指導、取り締まり強化』、『規制緩和』、『処理業者優遇政策の促進』等、業界自体を健全化していこうという姿勢も伺えます。
リサイクルの促進 | |
違法業者の指導、取り締まり強化 | |
規制緩和 | |
処理業者優遇政策の促進 | |
排出事業者の認識の強化 | |
地方自治体の協力 | |
法令の改正・整備 | |
産廃・産廃処理の有効性の主張 | |
一廃と産廃の区分の明確化・一体化 | |
処分施設の確保 | |
適正価格の設定 | |
その他 | |
合計 |
平成23 年度産業廃棄物処理業実態調査業務報告書
「産業廃棄物処理業の活性化に向けた国への要望」より
さらに、公益社団法人全国産業廃棄物連合会が実施したアンケートの「資源循環、低炭素化が求められる中で、より社会に役立ち信頼される産業廃棄物処理業とはどのようなものであるか?」という設問に対しては、一般的な産業と同等のコンプライアンスや技術力、人材確保が必要であるという結果となっています。
- 法制度のコンプライアンスが確立されている・・・21.1%
- 排出事業者が安心して仕事を任せられる能力を有している・・・31.6%
- 情報の公開により周辺住民、地域等に安心感を与えている・・・17.2%
- 高い事業力、技術力を持っている・・・13.0%
- 人格・能力ともに優れた人材を育て抱えている・・・10.7%
- 廃棄物処理法に基づく優良業者として認定されている・・・6.5%
平成27年:産業廃棄物処理業界の今後の方向性に関するアンケート結果報告書より
そうなんです。かつてイメージが悪く、身近な存在とは決していえなかった渡辺商店が属する産業廃棄物処理業界も持続可能な社会で生き残って行くには、襟を正して生まれ変わらないといけないのです。
渡辺商店の事業改革
渡辺商店は、生き残りをかけた事業改革をスタートさせました。まずは、従業員の給与・待遇を見直しました。子供を抱えた働き盛りの40代が、安心して仕事に従事できるようにしたいと考えたからです。
そして、待遇を向上させると同時に、自分達の仕事は、サービス業であり、お客様の問題解決に寄与し、信頼を得ることが最も重要であることを学んでもらいました。
電話がかかってきたら丁寧に応対する、ごみの持込に来られた方がスムーズに処理できるよう、どの従業員も案内当事者として対応するなど、一般企業では当たり前のことが普通にできる環境づくりを目指して、経営陣含め180°意識を変えていきました。
渡辺商店の事業改革は、Phase.1の段階をようやく終えたところです。これからは、お客様との距離をもっと近づけて、身近な存在になっていくための新しい事業サービスを展開するPhase.2をスタートさせます。
これから更に変わっていく渡辺商店をよろしくお願いいたします。